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「それは切れない糸のように。ー後編ー」 by月琉様

サイト引っ越し祝いに頂いた月琉様からの「お話」。
なんと前回のリクエストと繋がっておりましたemoji
お話が壮大すぎて…これはもうリクエストと言えるレベルではない…
完全に本編ですよねw
前作の続きを見てるみたいで!
アルテミス&美奈とか言ってましたが、最後にはもう3人でいいよ!三角関係万歳!!とか一人でうきゃうきゃしてましたemoji
夜天とアルのコンビも好きですわ~emoji
月琉様、ありがとうございました!!emoji

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!こちらの作品の転載は厳禁です!




「それは切れない糸のように。-後編-」 written by月琉様


ライツマンションから美奈子が居なくなったことなど知るよしもないうさぎたちは、一ノ橋公園にて亜美達と合流していた。
「亜美ちゃん…これは何?」
亜美がみんなに見せた物を見て、レイは率直な感想を言う。
それもその筈。
亜美が大気と作ってきたらしい、その物体は端から見れば小型のUSBメモリにしか見えない。
「これはね、ルナの生体データを入力したものなの」
「生体データ…?亜美ちゃん、もう少し分かりやすく言ってくれない?」
「みんな、アルテミスとルナが同じマウ星の出身だということは知ってるわね?ということは、この地球上にマウ星の猫は二匹しかいない筈。だから、ルナに協力してもらってルナの生体データを入れたの。それで、これを…」
そう言うと亜美はポケットコンピュータを出し、横に空いている差し込み口にUSBメモリを挿した。
片手でカタカタカタと操作をすると、画面に世界地図が表示される。
そして、ピピッという電子音と共に二つの赤い印が地図に浮かびがった。
「! ヒットしたわ!」
「ホント?!今、アルテミス何処に居るの?!ねぇ、亜美ちゃんてば!」
「うさぎ!ちょっと落ち着きなさいよ!」
「だって…」
しゅんとなるうさぎを星野に預け、レイはディスプレイを覗き込む。
「ここが東京だから…この点がルナね」
「ええ…そうなるとアルテミスの居場所は…」
カタカタカタ…
「明確ではないけれど、多分…ここね…」
ピッ!とディスプレイに表示された場所は麻布十番からは離れているが、国内の海沿いの街だった。
「…みんな、変身してテレポートよ!」
「「「「「了解!!」」」」」
亜美の掛け声を合図にそれぞれが手を空へと翳した時、公園の入り口の方から駆けてくる人物が見えた。
「誰か来る!みんな隠れよう!」
「うん…ってあれ…夜天くんじゃない?」
「え?」
全員の視線がその人物の方を向き、夜の闇に目を凝らすと確かに銀色の髪をたなびかせた夜天が見える。
「夜天!どうしてここにいるんだよ…愛野は?」
「っはぁはぁっ、美奈が…っ、居なくなったんだ!!」
「「「「「「ええっ?!」」」」」」
「どういうことだい?夜天くん!!」
まことが夜天に詰め寄ると、苦虫を噛み潰したような表情で夜天が口を開いた。
「みんなが行った後すぐに美奈が寝ている自分の部屋に行ったんだ…そしたら既に美奈は居なくて…ごめん…僕がずっと側に居れば良かったんだ…」
「そんな…美奈子ちゃん…」
「おだんご?しっかりしろっ!」
うさぎはふらりとよろけ、夜天は悔しさのあまりぐっと拳を握り近くにあった木を思いっきり殴った。
「夜天!八つ当たりはみっともないですよ!でも、幸いアルテミスの居場所は突き止めました。生体データに反応があるならアルテミスは無事です。恐らく愛野さんもそこに…」
「「!」」
大気の言葉にはっと顔を上げた二人は、ほぼ同時に変身のスペルを叫んだ。
「ムーンッ!エターナールッ」
「ヒーラースターパワーッ!メイクアップ!」
その瞬間辺りは目映い光が満ち、決意を抱いた顔のセーラームーンとヒーラーがタッグを組むという、今までにない光景がみんなの前に繰り広げられていた。
「…あのヒーラーが…」
「セーラームーンと…」
「腕を組んでる…!!」
呆気に取られるレイ、亜美、まことを他所にヒーラーはセーラームーンに告げる。
「わたし、貴女のこと未だに好きじゃないわ」
「う"…そんなハッキリ言われると傷付くなぁ…」
「ドジでのろまで、全くプリンセスに見えないんですもの!」
「う"ぅっ…」
「でも!仲間を思う強さと、その時発揮される底知れぬパワーは認めてあげる。だから…一緒にヴィーナスとアルテミスを取り返すわよ!!」
「ヒーラー…!!もちろんよ!!」
「さぁ、みんなも変身よ!!」
ヒーラーの掛け声と共に五人はそれぞれの変身スペルを高々に叫び、いつも以上に気合いに満ち溢れた顔でお互いの手を繋ぎ円陣を組んだ。
「いい?みんな、ある程度の場所は分かったけど、美奈子ちゃんたちが何処に捕まっているかまでは分からないの。だから、美奈子ちゃんとアルテミスのことを強く強く想って!」
分かったとみんなが目を閉じ、美奈子たちの事を胸に強く強く想い始めた。
やがて想いの強さはオーラとして彼女達の身体から沸き上がり、円陣が淡い黄色の光に包まれる。
「今よっ!」
亜美の合図と同時に全員が目を開き、雨の止んだばかりの空に向かって叫んだ!
「「「「「「「「セーラーテレポート!!」」」」」」」」
そして淡い黄色の光が空に向かって放たれたその瞬間、全員がにその場から消えその場に残っているのはルナただ一匹だけ。
「…みんな…二人を宜しくね…」
───・・・麻布十番から遠く離れた港町の倉庫に不穏な空気が漂っていた。
それは、ある種の『羨望』『欲』などが折り重なって混ざり合い吹き出たようなそんなどす黒い空気。
だが、そんな中に小さくはあるが白い光と金色の光が同じ場所に点在している。
「おいっ!いい加減目を覚まさないか!!」
ゲシッと金色の光を纏う少女の腹に吸血鬼のような風貌の女が蹴りを食らわした。
「…カハッ……ん……ここは…?」
その鈍い衝撃にようやく目を覚ました彼女は周りを見回し、見たことのない景色に困惑する。
「はっ、ようやく目を覚ましたか!」
「! 誰っ?!」
「…私は吸血鬼リリス」
「吸血…鬼…?あたしは吸血鬼なんかに知り合いはいないわよっ」
「ハハハッ!まだ、分からぬか!私はお前のその美しさと金水晶を奪うためにお前を拐ったのだ!!」
「なっ…何故金水晶のことを…!!」
「…お前が金水晶を手にした時、強い光が銀河中に広がったのだ…銀河中の全ての物が既にその存在に気づいておるわ!」
「!! そんな…」
まさか、金水晶にそれほどまでの強い力があるとは思ってもみなかった。
だが…それなら何故、リリスはその場で金水晶を奪い、自分を殺さなかったのだろう…
美奈子は疑問に思う。
「…何故私にとどめを刺さずに拐ったの…」
「くくくっ、私は吸血鬼。吸血鬼が好む血は妬みや憎悪、絶望を味わった時の血なのだよ…」
「どういう…」
「つまり、お前の愛するものをいたぶり目の前で殺した後にお前を始末するためだ」
「!! なんですって?!そんなこと…」
「くくっ、変身できないお前に何ができると言うのだ…切り札は既に私の手中にあるというのに」
「切り札…?まさか…!!」
その言葉を聞いて、美奈子は直ぐに理解した。
自分が変身できない理由、そして五日前に姿を眩ました一番の相棒。
「…アルテミスは…どうしたの…」
「くくっ、そんなに慌てずとも直ぐにお前の目の前で殺してやろう」
「っっ!!!」
リリスはそう言うと、パチンッと指を鳴らし空中から鳥籠を出現させた。
「アルテミスッッ!!」
鳥籠の中にアルテミスがいるのは分かった。だが、暗闇のせいで表情までは分からず、美奈子は唇を噛み締める。
「アルテミス!アルテミスッッ」
「深く深く幸せな夢を見ているコイツにお前の声は届かんよ。さぁ…ショータイムといこうか?」
「…!!」
(どうする?!このままじゃアルテミスがあたしのせいで…!!アルテミスッッ…)
リリスが籠に手を掛け、それまでかと思った瞬間!
《スター!センシティブ・インフェルノ!!》
「ギャァッ!!な、なんだっ?!」
入り口の方から強い閃光がリリスの手を貫いた!
「この技は…!!」
リリスの手から離れた鳥籠をガシッと抱き締め、閃光が放たれた方を向くとそこにはセーラームーンを始め、技を放ったヒーラーが揃っていた。
「美奈ッ!!」
真っ先にヒーラーが美奈子に駆け寄りその身体を抱き上げて、その場を離れる。
「きゃ、きゃあっ?!//// ヒーラー、お、下ろしてぇ///」
「下ろさないわよ!…どれだけ…どれだけ心配したか分かってるのっ?!無事で良かった…」
「ヒーラー……!」
夜天の姿ではないヒーラーが自分をここまで心配していてくれたことに美奈子の胸が熱くなる。
「ここなら危なくないわ。貴女はここにいて!行くわよッ!!セーラームーン!」
「まっかせといてーっ!!美奈子ちゃんを拐ったこと後悔させてあげるんだから!」
「おのれ…小癪な!そいつを渡せぇぇぇぇ」
「きゃぁっ!!」
「セーラームーン!!」
「いたたっ、あたしなら大丈夫だから美奈子ちゃんはアルテミスを!」
「わ、分かったわっ!!」
セーラームーンに言われ籠からアルテミスを抱き上げた美奈子は、その身体を揺すりアルテミスの名を呼ぶ。
「アルテミス!アルテミスったら!!」
だが、いくら呼んでもアルテミスの目が覚めることはなく、ニヒヒと緩んだ笑いが溢れた。
「…こんの…っ!人がこんなに心配してるのに…一体どんな夢みてんのよっっ」
「うひひ…ひひ…ルナァ…」
「!! そっか…ルナ、ね。」
アルテミスの身体を揺らす手を止め、美奈子は大きく息を吸い込む。
「アルテミ──ス!!ルナが、超絶美形の猫とイチャついてるわよ─────ッッ!!」
美奈子の叫び声が倉庫中に響き渡る。
元より声の大きい美奈子の叫び声は、倉庫のシャッターをガタガタと揺らすほどだ。
「みぎゃっ?!ル、ルナが?!何処何処??あれ…美奈じゃないか」
「…美奈じゃないかじゃないわよぉぉ!!どれだけ心配したと思ってんのよ、このバカッ!!」
「な、バカってなんだよ!美奈に言われたく…」
むぎゅっとアルテミスを胸に抱き締めた美奈子は「無事で良かった…」と先程ヒーラーに言われたことと同じ台詞をアルテミスにぶつける。
「…美奈…ごめん。」
「まったく、しょーがないわねっ!許してあげるわよって言いたい所だけど、何かあたしのせいみたいなのよねぇ…」
「美奈のせい?どういうことだ?」
アルテミスに聞かれて、美奈子は事の一部始終を話した。
「──ふむ。成る程。」
「何よ、あたしが変身できない理由が分かったの?」
「うーん…きっと、美奈は僕に何かあったんじゃないかって不安だったんじゃないか?」
「なっ…そんなの当たり前でしょッッ」
「み、耳が…至近距離で叫ぶなっていつも言ってるだろ美奈…でも、それで分かった。」
「何がよ…?」
「美奈の不安定な気持ちのせいで変身できなかったのかもしれない。」
「え…?」
「僕と美奈は繋がってるんだ。ずっとずっと昔、君がシルバーミレニアムに来て僕とパートナーになった時から。前だって、変身できなかった時があったろ?その時の事を思い出してみて」
「それは…」
確かに、以前も変身できなかった時があった。
みんなが新しい力に目覚めて変身して行く中、自分一人だけ変身できなくてイライラして気持ちが不安定だった。
みんなが自分の分身に出会ったと聞かされて早く変身しなきゃと焦っていた中、とうとう美奈子も新しい力に目覚めて変身できた。
その時、出会ったのは自分の分身ではなく相棒のアルテミス。
アルテミスと美奈子の気持ちが一つになった時、アルテミスからヴィーナスクリスタルが生まれたのだ。
だから…
「…アルテミスのことが心配だったから…?」
「…うん、多分今なら変身できるハズだよ!美の女神の本当の力を見せつけてやれ!吸血鬼ごときが君を手に入れようなんてできる筈がないんだ!!」
「…あったり前でしょ~?このあたしを誰だと思ってるのよ?美の女神、愛野美奈子さまよっ!」
そう言うと美奈子はアルテミスを無機質なコンクリートの上に下ろし、苦戦している仲間達の方を向いた。
「いってきます…!」
「行ってこい、美奈っっ」
「うんっ!よーっし!ヴィーナス・クリスタルパワーッ!!メーイクアップ!」
美奈子が手を頭上に掲げ、変身スペルを高々に叫ぶと身体中から金色の光が溢れだし、美奈子を包む。
「ぐあぁっ…なんだこの光はっ…め、目が眩むっ」
リリスは美奈子から放たれる光に目が眩み、両手で目を覆い隠す。
目を隠したリリスを尻目に、ヴィーナスは先程の大声量より遥かに大きな声で叫んだ。
《ヴィーナスッ・ラブミーチェーンッ!!》
「「「「「「「ヴィーナス!!」」」」」」」
「みんなっ、おまたせ!」
ピースをしながら駆け付けたヴィーナスはキラキラと輝きに溢れ、とてつもない力を纏ったようなオーラに包まれていた。
「ギィヤァァァアッ!!き、貴様変身できたのか…?!」
「ふんっ、あたしとアルテミスの絆を舐めないでもらえるかしらっ?!こんなの朝飯前よっ」
倒れたリリスの目の前で仁王立ちに立った強気のヴィーナスを見てヒーラーはくすっと笑う。
(アルテミスが心配で心配で泣いてたのは誰よ…まったく、貴女って子は…)
「あっ!今笑ったでしょヒーラー!!」
「くすくす、いえ…見てて飽きない子だなと思っただけよ。」
「なっ?!/////」
「さっ、ヴィーナス!ラストスパートよっ!」
ヒーラーの言葉に、大きく頷いたヴィーナスは一瞬立ち止まる。
「あたしとアルテミスを拐ったこと…後悔させてあげるわ…無敵の金星の女神の愛のムチ、うけてみよ!」 
《ヴィーナス!ラブアンド・ビューティーショーックッッッ!!》
「────っっっ!!?ギィヤァァァアッ」
ヴィーナスの投げキッスから放たれたハートの光弾は見事直撃し、リリスはジュジュジュと音を立て悪臭を放ちながら砂に変わった。
「くさっ…何、この臭い…頭が…」
「セーラームーン?!」
(このままじゃ…あ!そうだわ!!あれよ、あれ!)
「ヴィーナス!パワー!!降らせていただきます!」
《愛のクレッセントシャワーッ!!》
ヴィーナスの手から頭上へと放たれたクレッセント・コンパクトが宙でクルクルクルと回り始め、霧状のシャワーが降り注ぐと次第に悪臭は収まり、その場が浄化されたのだった。
「…ふぅ、意外とセーラーVじゃなくてもできるもんね♪」
ヴィーナスが得意気にしているとアルテミスが駆け寄ってきて、ぴょんっとヴィーナスの腕に飛び乗った。
「やるじゃないか、ヴィーナス!また成長したんじゃないか?」
「へっへーんだ!あたしの実力を舐めんじゃないわよってーの!」
「ヴィーナス…ごめんな」
「…もういいわよ。あんたが無事ならそれでいいわ」
「美奈…ありがとな!」
「ヴィーナース!やったねっ♪」
「セーラームーン!」
「さっきのヴィーナス凄かったわよ!まるで、阿修羅みたいに…」
「阿修羅?!マーズひどいっっ」
お互いの目を見合い、くすっと笑う二人を側から見ていたセーラームーン達が駆け寄り、ヴィーナスを抱き締める。
「あのね、あたしたちがここまで来れたのは亜美ちゃんと大気さんのおかげなんだよ!」
「亜美ちゃんと大気さんの?」
「そう!二人がアルテミスの居場所を突き止めてくれたんだ。さすが亜美ちゃんと大気さんだよな!」
「まこちゃんたら、そんなことないわよ/// でも、間に合って本当に良かった」
「マーキュリー…!!もうっ、可愛いんだからマーキュリーったらっっ!!」
「きゃぁ?!////」
思わずがばっとマーキュリーに抱きつくヴィーナス。
「あっ!ヴィーナスずるーいっ」
「へっへーんだ!セーラームーンはファイターにでも抱き付けばいいじゃない?」
「へぇあ?!////」
ヴィーナスにそう言われて、セーラームーンが後ろを振り向くと満面の笑みを湛えたファイターが両手を開いていた。
「いいのよ、おだんごちゃん?」
「~~~~?!!/////」
その直後、セーラームーンが叫び声を上げて倒れたことにヴィーナスは少し罪悪感を覚えたらしい。
そんなヴィーナスの背後で二つの不穏な空気が動いた。
「メイカー、目が怖いわよ」
「ヒーラーに言われたくないわ」
「…行かないの?大気なら今ごろ止めに入ってると思うけど」
「…私は大気より大人のつもりですからね。そういうヒーラーは彼女の所に行かないのかしら?」
「今日は…多目にみてあげようかなって夜天が言ってるのよ…」
「くすっ…そう…。」
不服そうなヒーラーを見て、本当に彼女は変わったなとメイカーは思う。
そのヒーラーを変えたのは言うまでもない。
今回の騒動の張本人にして夜天が愛して止まない愛野美奈子だ。
本来ならば直ぐにでも変身を解いて彼女を抱き締めたい筈なのに…
ヒーラーは仲間との抱擁を優先した。
それは、どういうことか?
それは…ヒーラーが口ではあぁ言っていたが、彼女たちを…セーラームーンを認めたと言うこと。
それに気づいてるのは恐らくメイカーだけ。
ヒーラー本人さえも気付いていないだろう。
「何がおかしいのよメイカー」
「いいえ、何でもないわ。それより、そろそろ行ってあげたら?あの子、きっと気づいてないわよ?大事な物を落としたことに」
変身を解き始めた彼女たちを見ながらメイカーは言う。
「そう…ね。」
「あれ…?美奈子ちゃん何かいつもと…」
「え?何?」
「そう言われてみれば…んー?」
「あっ!美奈子ちゃんのリボンがないんだ!」
「…え?」
みんなに言われ、恐る恐る頭の上を触る美奈子。
「…ない…ないっ!!なんでっ?!ど、どうしよう…」
四六時中、付けているリボンが気づかぬ間に無いことに美奈子は動揺する。
「新しく買うんじゃだめなのかい?」
「ダ、ダメよっ!だってあれは…あれは…」
「僕にはじめて買ってもらったリボンだから、でしょ?」
「夜天くん!ごめん…あたし…」
「はい。もう、無くさないでよね?」
「!! あたしのリボン!!何処にあったの?!」
「美奈を寝かせてたベッドの上。きっと拐われる時に落としたのかもね」
「そっか…良かった…」
夜天からリボンを受け取り、ぎゅっと胸に抱き締める美奈子…の頭にぴょんっとアルテミスが飛び乗る。
「きゃっ、アルテミス!?」
「まったく!大事なリボンまで落としたのか?」
「だ、だって…って、あんたのことが気になってたんだからしょーがないでしょっ」
「あっ!!また、僕のせいにして…美奈のせいだろ!!」
「なーんであたしのせいなのよっ!このっ、待てっ!アルテミス!」
「待てって言われて待つバカはいないっ」
美奈子の頭から飛び降り、パーッと逃げるアルテミスを追い美奈子は倉庫を走り回る。
「ははっ、あいつらも相変わらずだなー…って、夜天…顔すげーぞ…」
倒れたうさぎを大事そうに抱きながら、星野が夜天の側まで来て顔を見ながらそう言う。
「…いや、何か…妬けるなと思ってさ」
「あぁ…俺も時々そう思うことあるぜ」
「星野が…?」
「おだんごと、ルナにさ。あいつらには俺達には敵わない深い絆があるんだなと思い知らされる時があるんだ」
「ほんと…敵より強い相手がこんな身近にいるなんて思わなかったよ…」
「…ははっ、言えてるな」
星野は腕に抱いているうさぎを、夜天はみんなが呆れてるのにお構いなしで倉庫を走り回る美奈子を見ながら言った。
「こらーっ、待ちなさーい!アルテミスーッ」
「いやだねーっ!」
…いつもなら喧嘩ばかりのアルテミスと美奈子。だが、それはお互いに信頼しあって本音をぶつけ合うからこそ喧嘩に発展する。
…分かっているから本音で喧嘩ができるのも二人は無意識のうちにきっと気付いているのだ。
そして、二人には切っても切れない前世からの深い絆があるということも。
そう…それは、例えるなら…
───・・・切れない蜘蛛の糸のように。
End, 
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